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「暴力」ゲームソフト、神奈川県が全国初の販売規制へ

「暴力」ゲームソフト、神奈川県が全国初の販売規制へ
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 残虐な殺害シーンなどを含むゲームソフトの販売規制のため、神奈川県は、特に残虐性や暴力性の高いソフトを県青少年保護育成条例に基づき、有害図書類に指定する方針を明らかにした。

 30日の県児童福祉審議会に諮問する。指定されれば、6月にも県内での18歳未満への販売禁止と、店頭での一般ソフトとの区分陳列が義務づけられることになる。

 同県によると、条例で残虐ゲームソフトを有害図書類として規制するのは全国で初めてという。

 諮問するのは、銃や刀を使って人間を倒していくゲームのソフト1本。家電量販店などで販売されているが、「場面設定が現実社会に近く、暴力性や残虐性が極めて高い」(県青少年課)という。有害性が心配されている複数のソフトの中から、県青少年課が他のソフトとも比較して選んだ。

 同県は、今年2月、大阪府寝屋川市で教職員を殺傷し、逮捕された少年が、残虐性の高いゲームに熱中していたことなどを重視。ゲームソフトに対する早急な規制が必要として検討を進めていた。同条例は「青少年の粗暴性や残虐性を甚だしく誘発、助長し、健全な育成を阻害するおそれがある」図書類を有害図書類として販売を規制。対象としてCD―ROMなどの記憶媒体も含んでいることから、県は、ゲームソフトにも条例を適用できるとしており、今後も、同様に問題があると思われるソフトについては有害図書類の指定を諮問する。
(読売新聞) - 5月25日23時9分更新
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この国に、エビデンスに基づいた青少年政策と言うものは存在しないのでしょうか?
いい加減に自分達に理解できないもの、不愉快なものを「青少年のため」というもっともらしいお題目をつけて弾圧することは止めて、真剣に青少年の真の利益となる施策を講じるべきだと思います。

そこで、質問です。以下の5つの項目は****年度(西暦)の犯罪白書において少年犯罪の異常性について、述べたものです。****にあてはまる正しい数字を入れて下さい。

①即行的 欲求を満足するために、熟慮せず、ただちに無計画に行動に移す。少年の精神の未熟さが原因だ。
②享楽的 かつては経済的な困窮や生活苦からの犯罪が多かったが、****年以降は、享楽追求の面が強い
③集団性 犯罪が生ずる罪責間を仲間意識で薄める。
④攻撃的 大人や権威に対して強い反抗心を持つ。
⑤過剰性 金を取るだけで十分なのに、人や動物まで殺す。

(答え)1960(昭和35年) ちなみに、この年13歳以下の少年による殺人件数は15件で戦後最高です。
    ソース→反社会学講座

私は、1976年1月生まれなので当時は、「精子」と「卵子」以前の状態な訳ですが、当時、残酷なゲームとかはあったんでしょうか?

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「アダルトソフト」ではなく「リテラシー」を議論しよう!

<少女監禁>アダルトソフト1000本押収 鎖など数十箱
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警視庁捜査1課は無職、小林泰剛容疑者(24)の札幌市中央区の自宅マンションの家宅捜索で、アダルトゲームのCD―ROM約1000本やアダルト少女漫画やセーラー服などのコスプレ衣装などを発見、押収した。鎖などもあり、押収物は段ボール箱数十個分に上った。ゲームソフトには女性を陵辱する「調教ゲーム」と呼ばれる内容のものも含まれていた。同課はソフトの内容を精査して事件との関連を調べる。(毎日新聞)
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この報道を受けて、いわゆる「調教ゲーム」などの性的なメディアの規制を求める声が上がることは予想されるが、マスコミの方々は、そのような感情論に流されることなく、客観的なデータに基づいた報道を是非ともお願いしたいと思います。
「調教ゲーム」に代表される「有害」なものがあるから、今回のような凶悪犯罪が起きるのだ、という議論は全て憶測でしかないからです。
何かをしないよりはしていた方がマシ」という不安にかられた人々に対し、正しい情報を提供することは勿論、「国民の不安を利用することで不法な権力の行使が横行する」ような事態が生じないようにするのは、マスコミの重要な責任だと思います。

 個別の事件で、「調教ゲーム」が「引き金」となったかどうかは重要ではありません。重要なのは、「調教ゲーム」に関係なく発生した犯罪の件数、及び、「調教ゲーム」ユーザー全体の中で犯罪に走った者の割合です。
 「調教ゲーム」が「引き金」となった事件ばかりをとりあげて、規制を主張する姿勢は、体験談ばかりを紹介した上で怪しげな健康食品を販売する業者と同じ詭弁を弄しているに過ぎないのです。

 「調教ゲーム」を規制しても同種の犯罪はなくならないでしょう。それは、いわゆる性メディアが発達している時代よりも、そうではない過去の方が性犯罪の数が多いことからも明らかです。

 しかしながら、学校において、インターネットについての基本的な知識を教え、インターネットの便利さ、有益さと共に、インターネットに潜む危険、そして、その危険を察知して回避する方法を教えていれば、今回の被害者となった少女が被害者とならなかったことはほぼ確実なのです。
 つまり、インターネットに関して、最低限度のリテラシーさえ有していれば、犯罪に遭う確率は大幅に減らすことが出来るし、また、表現の自由をはじめとする他者の権利を制約する必要もなく、国民の自由と安全を両立させることが可能になるのです。

 いずれに限られた人員と予算を使うべきか。その応えは自ずから明らかだと思います。

<閑話休題>

あ、そういえば、この前、週刊新潮の記事で、「美少女アダルトアニメ雑誌及び、美少女アダルトアニメシュミレーションゲーム製造及び販売規制法の罰則を伴った法律制定」を求める署名活動を主催していた、ジュベネイル・ガイドの代表者と美少女ゲームメーカーであるアクティブソフトウェア代表者が「酒井道子」(写真左側和服の女性)という同一人物であることが報道されました。

実は、アクティブソフトウェアは、多くの「調教ゲーム」を発売しているのですが、ジュベネイル・ガイドは今回の事件についてはどのようにお考えなのでしょうか?
非常に興味深いことですね。

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個人情報を見ず知らずの人に教えちゃダメよ

報道によれば、「東京都足立区で少女が約3カ月監禁された事件で、小林容疑者は、昨年2月、インターネット上のチャットで今回の被害者となった少女(当時18歳)と知り合い、数回のやり取りをした後、バレンタインデーにチョコレートを贈ってもらったころから態度をひょう変させ、「やくざを送り込むぞ」などと脅して同年3月上旬上京させた」らしい。

小林容疑者は、以前にも女性2名を監禁し、北海道江別市の当時の自宅に同居させていた21歳と19歳の女性に対する監禁容疑で逮捕され、傷害罪などで起訴されており、2003年8月に札幌地裁から保護観察付で懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡され、執行猶予中の犯行であったことから、性犯罪者の再犯の防止、性犯罪者に対する量刑の軽重についての議論が今後活発になるものと思われる。

しかしながら、報道の中において、リテラシーの重要性について述べるものがない点が気になる。
インターネットのチャットで知り合っただけのどこの誰とも知らない相手に対し、個人情報を開示することは非常に危険なことだということを誰も彼女に教えていなかったのだろうか?
彼女がきちんとインターネット上におけるリテラシーについて極々初歩的な知識を有していれば、小林容疑者の罠にひっかかることはなかったのだ。
念のため、誤解のないように言っておくが、いわゆる「被害者の落ち度」により、小林容疑者の罪責がいささかなりとも軽くなると主張しているものではない。

わが国では、有害な環境あるいは情報を規制した上で、青少年を隔離するという方向で議論が進められてきたが、その結果、青少年は「危険」の見抜き方、対処の仕方、あるいは付き合い方が分からなくなったのではないか。「規制」を機軸に置いた議論の限界がここに現れていると思う。

「有害」か「無害」かは、情報それ自体に固有の属性の問題ではない。人は発信された情報について、自分なりに咀嚼した上で受容するものであり、受け止め方は千差万別である。すなわち、「絶対的」に「有害」な情報と言うものは存在せず、ただ、情報の受け手の有する知識と経験に左右されるに過ぎない。ほんの僅かの知識と警戒心だけで被害者となることは防ぎえるのである。リテラシーが重要であるゆえんである。

今後、事件の解明が進むに連れて、事件の原因や背景について議論が深まることと思うが、ここで、安易な「犯人探し」をすることは何の解決にもならないことを強調しておきたい。インターネットやゲームなどのメディアの悪影響に事件の原因を求め、その規制を主張することにより、犯罪被害の抑止に役立っていると思い込む浅薄な議論は何の役にも立たないことを知るべきだ。安易な厳罰化を求める議論についても同様だ奈良女子小学生誘拐殺人事件のときにおける大谷昭弘氏のような底の浅い議論を展開するのではなく、データに基づいた根拠のある議論がなされることを切に願う次第である。


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