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【弁護士】弁護士の就職難、「今期は解決」宣言 日弁連【就職難】

弁護士の就職難、「今期は解決」宣言 日弁連

 司法試験合格者の増加に伴って弁護士の「就職難」が予想されている問題で、日本弁護士連合会は5日の記者会見で、この9月に司法修習を終えた旧60期の修習生については「各地の弁護士会をあげて受け入れた結果、就職問題は解決した」と「宣言」した。来年以降は深刻化する懸念があることから、引き続き全国の法律事務所に採用を呼びかけ、企業や自治体などに受け入れを要望するなどしていくという。

 05年の旧司法試験に合格した修習生を中心に、8月の司法研修所の卒業試験に合格したのは1397人。このうち裁判官と検察官に任官したのが計123人で、弁護士登録したのは1257人だった。17人が弁護士登録をしていないが、例年、学者になったり企業に就職したりする人が10人以上いることから、日弁連は就職問題は解決したと判断したという。

 担当の村上文男副会長は「無理して採用した事務所もあり、来年以降は厳しいという声も弁護士の間には多い。全力でこの問題に取り組んでいきたい」と話している。

2007年12月06日06時12分 朝日新聞
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 「今期は解決・・・・・・。」新人弁護士は毎年毎年誕生していく訳ですが。
 何故、日弁連の執行部は、「ノキ弁・タク弁」報道の火消しに躍起になるのでしょうか?
 「頑張った」というのは、強がり、というか、はったり、にしか聞こえません。

 司法修習を終えたばかりの弁護士は、単に「バッジ」を手にしただけであり、一人前の弁護士になるための修行をする資格を得たに過ぎません(例外はいますが)。
 従前は、新人弁護士は、勤務弁護士(いわゆる「イソ弁」)として、どこかの法律事務所で給料(※1)をもらいながら事務所の仕事をこなし、研鑽を積み、自分自身の顧客を獲得して行き、独立、あるいは、共同経営者となるという「パイプライン」がありました(※2)。

 というか、弁護士の世界は基本的には「職人」の世界なので、日々の実務をこなす中で、先輩から仕事の手順を教えてもらい、あるいは、その技術を「盗む」しかありません。「パイプライン」に入れないと、一人前の弁護士になるためのスタート地点にも事実上立てない訳です。

 就職できない=法律実務家としての研鑽を受けられる機会がない

ことを意味します。これを医師の場合に例えれば、

 医師国家試験に合格した=研修医先がない=臨床家としての研鑽を受ける機会がない

ということになるでしょう(臨床研修は診療に従事するための義務なので、法制上はいきなり独立開業可能な弁護士とはやや違いますが)。

 弁護士が悪魔に魂を売ってしまえば、こんなに恐ろしい存在はありません。「バッジ」を借りたいと思う人は世間には沢山います。私が懸念するのは、従前からの「パイプライン」に乗れない弁護士が悪魔の誘惑に負けないのか?ということです。
 悪魔と提携しなくては食えない弁護士もかわいそうですが、そのような弁護士の犠牲になる一般市民はもっと悲惨です。市場原理ということで、悪弁護士を事後的に淘汰すれば済むという話ではないと思います。


(※1)給料ではなく、生活費+αをまかなえる程度の仕事を廻すというシステムの事務所もあります。
(※2)都会ではなく、地方などの場合、いきなり独立という途もありますが、その場合、先輩弁護士が仕事を廻したり、共同受任したりするなど、事実上、「みんなのイソ弁」化しつつ、仕事を覚えるという「パイプライン」もありました。

 なお、私の所属するリンク総合法律事務所に就職を希望される方は、下記のブログ記事をご参照なさって下さい。僕個人の価値観であり、事務所の公式見解でも何でもありませんが・・・・・・。

【事務所訪問】弁護士というライフスタイルについて考える【司法修習生】

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