ユーザーショック…2ちゃんねる、再来週にも強制執行
ネット界激震!! 賠償命令を無視し続けてきた日本最大の掲示板「2ちゃんねる」(2Ch)の管理人、西村博之氏(30)の全財産が仮差し押さえされることが12日、分かった。債権者が東京地裁に申し立てたもので、対象となるのは西村氏の銀行口座、軽自動車、パソコン、さらにネット上の住所にあたる2Chのドメイン「2ch.net」にまで及ぶ見込み。執行されれば掲示板の機能が一時停止するのは必至だ。
12日午前、仮差し押さえを申し立てたのは、西村氏に対して約500万円の債権を持つ東京都の会社員の男性(35)。
男性は2Ch上で自身や家族の実名、住所を晒され、「人間の屑」「ネットストーカー」などと誹謗中傷されたため、昨年8月、管理人の西村氏を相手取り、東京地裁に書き込み者の情報開示を求める申し立てをした。
西村氏が出廷してこないまま同9月に開示を命じる仮処分が出たが、何ら対応が得られないため、間接強制で1日5万円ずつ制裁金を科すこととなった。それでも西村氏の法廷無視は続き、決定から100日を経て債権は500万円に膨れあがった。
夕刊フジ既報の通り、西村氏は一切の賠償命令を意識的に無視し続けている。昨年11月の講演会では「子供の養育費の踏み倒しと同じ。賠償金を払わせる方法はこれ以上ない。イヤなら法律をつくればいい」と強弁した。
強気の背景には、何ら差し押さえられるはずがないという自信があるとされる。西村氏には固定資産がなく、給与の流れも不明なので、一般的な差し押さえは無理。弁護士が銀行口座を探り当てるなどしてきたが、西村氏も海外に資産を移すなど対抗策を講じてしまい、どの債権者も手をこまねいているのが現状だ。関係者によれば「(西村氏は)時効成立まで逃げ切るつもり」だという。
男性も西村氏が所有する軽自動車の標識番号や銀行口座など、差し押さえられるものを何とか突き止めた。申し立てに際して周囲から「返り血を浴びる」「またネットでたたかれる」とたしなめられたが、「年収は1億円」とさまざまな媒体で放言する西村氏を見て意を決した。
「被害者はみな、高い弁護士費用をかけながら賠償金を取ることもできない。当の西村氏は悠然と賠償命令を無視して億単位を稼ぎ、『賠償金が取れない法律に問題がある』と開き直っている。だから恨み言や批判を言うのはやめて、法律にのっとって被害者の痛みを少しでも知ってもらう」
今後、西村氏の異議申立期間もあるが、これまでと同様に出廷しない場合、早ければ再来週にも強制執行が始まる。
今回の仮差し押さえは、西村氏個人はもとより、1000万人ともされる2Chユーザーにも大きな影響を及ぼす公算が大きい。東京地裁の「値段がつくものは差し押さえ可能」との判断から、「日本国内では前代未聞」(ドメイン登録機関)とされるドメインの仮差し押さえも行われるからだ。
手続きが進んでドメインの所有権が移り、2Chというサイトがネット上の住所を失ってしまうと、ユーザーが従来の「2ch.net」にアクセスしても、何ら閲覧できなくなる。
運営側が掲示板の継続を望むなら、新たなドメインを取得して全システムを引っ越す必要があるが、「2Chはリスクを分散するため、50台ものサーバーが各自独立しており、全体を統括するサーバーがない。データの書き換えは容易でなく、引っ越しに2週間は必要だろう。さらに新ドメインを周知するのが大変だ」(IT業界関係者)。
男性は「西村氏の収入源は2Ch上の広告なので、すぐに新しい掲示板をつくるだろうが、いたちごっこは望むところ。次は自分以外の債権者が同じ手段に訴えてくれるはず」と、泣き寝入り状態にある全国の債権者に共闘を呼びかける。
元旦から全国紙に登場するなど注目度満点の西村氏だが、新春から手痛いしっぺ返しを食らうことになった。
ZAKZAK 2007/01/12
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法律家として、裁判所の判決すら平然と無視するひろゆき氏の法律無視の無責任な対応には極めて批判的です。法治国家である以上、裁判所の判決にしたがわない以上は、強制執行されるのも当然のことです。
しかし、本当に2ch.net というドメインを差し押さえて、「2ちゃんねる」を活動休止に追い込むことが出来るのか、法律実務家としては、幾つかの技術的な疑問が湧き上がってきます。
裁判所の間接強制の相手方は、誰なのでしょうか?
相手方がひろゆき氏個人であれば、差し押さえが可能になのは、原則として、ひろゆき氏名義の財産だけです。
確たる根拠はないのですが、2ch.net というドメインの登録者はひろゆき氏個人の名義ではなく、どっかの外国企業だった筈です。この場合、強制執行(差し押さえ)をしようとする者は、ドメイン名の登録者を相手取って訴訟を起こして判決を取らないといけません。第三者名義の財産を差し押さえることは不可能とはいいませんが、法律実務家として考えると、相当に難しいのではないかというのが実感です。
「差し押さえ」というと、差し押さえの紙がペタペタというイメージがありますが(※)、東京都の会社員の男性(35)が有している権利は、あくまでも「500万円払え」という金銭債権ですから、「差し押さえ」の目的は、あくまでも 2ch.net を換金して、その売却代金を500万円の支払いに充当する訳です。
換金の手続きは、競売です。ドメイン名の競売をして、買主(競落人)が決まり、代金が支払われたところで、名義の書換えをすることになるのですが、外国の会社が素直に日本の裁判所の判断を受け入れて名義の書換えに応じるかは疑問です。
(※)「壺」は既に差し押さえられているようです。このユーモアのセンスというか、即応の妙というかは、個人的には好きです。
第96条(封印等破棄)
公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法で無効にした者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。